熟睡ラボ

うたた寝中のビクッ!誰もが通るあの現象は?

コラム

急にビクッ!となると恥ずかしい

電車や飛行機の移動中、ウトウトしたときに不意に体がビクッ!となって恥ずかしい経験した人も多いのでは?うたた寝中に突然、体がビクッ!となるあの症状。「ジャーキング」という生理現象の一つです。

一般的に、睡眠時はリラックスして筋肉が弛緩しているので、体が不安定な姿勢になります。そのため、「体が倒れていたり転んだりしている!」と脳が間違った判断をして、体勢を立て直そうとしたときに体がビクッとなる、と考えられています。昼休みなどに机に突っ伏して仮眠を取るときや、移動中の居眠りなど不安定な姿勢のときにジャーキングは起こりやすいのです。

どんなときに起こりやすい?

入眠時に体の一部が短時間に一回だけ動きますが、連続して起こる場合もあります。周囲からの刺激によって起こることがほとんどです。完全には解明されていませんが、眠りが浅いレム睡眠のときに起こりやすく、

  • 疲労が溜まって熟睡できないとき
  • 不安定な体勢で寝ているとき
  • カフェインやアルコールなど刺激物を多く摂り過ぎたとき
  • 寝ているときに話しかけられたり、近くで大きな音がしたとき

など熟睡できていないと起こる生理現象なので、健康に支障はありません。しかし、似た症状で頻繁に繰り返す場合は「てんかん」「周期性四肢運動障害」などの病気の可能性も考えられますので、気になるようであれば医師に相談してみるといいでしょう。

てんかんとは、脳の一部もしくは全体が興奮しやすくなっていて、なにかのきっかけで容易に脳が過剰興奮してしまう疾患です。

厚生労働省e-ヘルスネットより引用

周期性四肢運動障害とは、睡眠中に四肢の異常運動が生じて睡眠が妨げられる病気。睡眠中に片足あるいは両足の不随意運動(ピクピク)が周期的に起こるため、頻回に脳波上の覚醒反応を生じ、夜間の不眠や日中の過眠が生じる病気です。

厚生労働省e-ヘルスネットより引用

「モロー反射(新生児が寝てるときに両手をバンザイして体をビクッとさせたりする動き)」や「こむら返り」もジャーキングと同様に生理現象の一つなので心配する必要はありません。

眠りを妨げられない予防法はあるの?

明確な予防法は確立されていませんが、眠りが浅いレム睡眠のときに起こりやすいため、熟睡することでジャーキングは起こりにくくなります。生活リズムが崩れていると、睡眠時間が不規則になり、眠りが浅くなるので熟睡できません。

寝る前に自分なりのナイトルーティーンを決めてリラックスすることで眠気を誘うようにするのもいいでしょう。人間は不慣れなことをすると緊張感によって交感神経が活発になるとなかなか眠れません。できるだけ同じ時間に寝て起きるよう習慣づけて、適度な休息とストレス解消を心掛けて熟睡できるといいですね。

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