健康に欠かせない睡眠状態 レム睡眠とノンレム睡眠とは
レム睡眠とノンレム睡眠
皆さんはレム睡眠やノンレム睡眠という言葉を聞いたことはありますか?この二つは私たちが寝ている間、交互に行われている睡眠状態を指していて、どちらも重要な役割を担っています。
日々の目覚めの良し悪しはこの睡眠状態が大きくかかわっているかもしれません。
レム睡眠
レム睡眠という名前はこの睡眠状態の特徴である速い眼球の動き「急速眼球運動」(Rapid Eye Movement)の略称となっています。睡眠という分野はまだまだ解明ができていない部分も多く、断言できないことも多いですが、脳の情報処理と記憶の整理によって発生するという説があります。
起きている間に体験・経験した事柄が情報整理の過程で結びつき、作り出されたシナリオやイメージが私たちの見ることのある夢になっていると考えられています。夢を見る時の大半は脳が非常に活発になっているレム睡眠状態の時だと言われています。
レム睡眠時の脳波は起きている時の脳波と似た波形となっているため、レム睡眠時に起床することでスッキリ目覚めることができます。
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠は急速眼球運動を伴わない(Non-Rapid Eye Movement)というレム睡眠との対比から来ている名前です。
夢をみる睡眠がレム睡眠とするならば夢を見ない普通の睡眠がノンレム睡眠で、基本的に就寝直後はノンレム睡眠から始まります。
ノンレム睡眠には1~4段階があるとされ段階が上がるごとに深い睡眠となり、体や大脳を休める睡眠になっています。また、ノンレム睡眠時には成長ホルモンの分泌や免疫増強の効果があります。成長ホルモンは大人になっても分泌されますが、分泌がもっとも盛んな時期は小児期から思春期前後と言われているので、成長期の子供にとってはとても重要な睡眠となっています。
寝る子は育つということわざがありますが、これは迷信ではなく、科学的視点から見ても根拠のある言葉だと言えますね。
レム睡眠とは逆に脳が動いていないため、この状態で起こされると目覚めの悪い睡眠状態となっています。
金縛りの正体はレム睡眠と関係あり?
レム睡眠時には筋肉の緊張が完全に弛緩しており、体の睡眠と呼ばれることがあります。この体が麻痺したような状態は、一時的に体が動かせなくなる金縛りと呼ばれる睡眠障害に関係しています。
通常であればノンレム睡眠から始まり、深い眠りに入ってからレム睡眠に移行し、約60~120分のサイクルでノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返すのですが、まれにレム睡眠から眠りが始まってしまうことがあります。
この場合には眠りがとても浅く、体が動かないと認識をした状態で夢を見ることになってしまいます。簡単に言うと、体が動かないというシナリオが盛り込まれた夢を体験するということです。体が動かないというイメージは私たちにとってはとても不自由な状態なのでネガティブな夢に繋がりやすくなってしまいます。これが金縛りと呼ばれているものの正体です。
この現象はとくに若者に多く、ストレスや不規則な生活リズムにより誘発されることがあります。また、仰臥位(仰向け)での睡眠時に金縛りが起こりやすいという研究結果が出ています。仰向け寝は安定した寝姿勢であるがゆえに、金縛りの原因であるレム睡眠を中断しづらくなっているのが原因だと考えられています。ストレスを抱えずに規則正しい生活を行い、横向き寝をすることで金縛りの頻度を下げる効果が期待できます。
横向き寝をサポートする寝具としては、抱き枕がオススメです。体の負担を軽減しつつ、横向き寝を安定して維持します。
睡眠の質が下がってしまうと、金縛りのような睡眠障害を引き起こすことがあります。日頃の体調管理をしっかり行って、良質な睡眠をとれるようにしたいですね。
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