寝る子は育つってホント?睡眠が子供に与える影響
大人は自分の意志で睡眠習慣をコントロールすることができますが、子供の睡眠には各家庭の生活環境の影響が大きく、保護者の睡眠知識が重要になります。
現代社会ではデジタル化が進み、幼少期からスマートフォンやタブレットなどの電子機器に触れる機会が多く、ついついゲームや映像コンテンツに手が伸びて時間はあっという間に過ぎてしまいます。小中学生の勉強や部活に取られる時間も多く、睡眠時間は短くなる一方です。
成長に伴う必要な睡眠時間
「アメリカ睡眠財団(NSF)」によると、世代ごとに推奨される睡眠時間は以下の通りになっています。
- 0~ 3ヶ月 :14~17時間
- 4~11ヶ月 :12~15時間
- 1~ 2歳 :11~14時間
- 3~ 5歳 :10~13時間
- 6~ 13歳 :9~11時間
- 14~ 17歳 :8~10時間
しかし、実際の生活の中では未就学児でも21時以前に寝かしつけることはなかなか至難の業です。
2001年に出生した4万人以上の子どもの睡眠習慣について追跡調査を実施しています。4歳6ヶ月時点での最も多い就寝時刻は21時台(50.1%)、次いで22時台(21.9%)であり、21時前に就寝する子供は5人に1人以下しかいませんでした。
厚生労働省「e-ヘルスネット」子どもの睡眠より引用
乳幼児期の睡眠時間が長い理由
ゼロ歳未満の子供の場合、一日の半分以上を睡眠時間に充てる必要があります。昼夜の区別がついてくる3ヶ月頃からは21時頃を目安に寝かしつけるようにしましょう。
それより早い月齢の場合、まだ日中の睡眠が多く、短時間で細切れなので一日のトータルの睡眠時間が十分に取れていれば23時頃の寝かしつけで問題ありません。昼寝の回数が少なくなる生後8ヶ月頃からは15~16時までには昼寝を切り上げたほうが夜の就寝時間への影響は少ないでしょう。
赤ちゃんの眠りは体を休ませるだけでなく、脳を作り、育てる大切な働きがあります。そのため、睡眠時間が極端に短い場合、日常に必要な出来事や学習内容を整理する重要な司令塔とも言える脳の海馬が十分に発育することができません。
海馬とは大脳辺縁系の一部である、海馬体の一部。特徴的な層構造を持ち、脳の記憶や空間学習能力に関わる脳の器官。
wikipedia「海馬(脳)」より引用
また、寝ているときに分泌される「成長ホルモン」は骨の発育や細胞の新陳代謝に欠かせないため、睡眠不足はそのまま発育や成長の妨げに直結するのです。
平均より睡眠時間が極端に短い場合、免疫力の低下や脳やその他の器官の発育不良が起きることも。心身ともに睡眠は成長に欠かせないものです。
まずは「早起き早寝」の習慣づくり
遅く起きたのに早く寝なさい!と言われてもすぐに寝付くことはできません。抱っこでしか寝てくれない、ベッドや布団に置いたとたん目を覚ましてしまう、という場合にはあらかじめおくるみなどにくるんでから抱っこしてあげるとスムーズに寝かしつけできる場合もあります。
まずは起きる時間を早くするように習慣づけましょう。早く起きることで体内時計を整え、自然と眠気を感じる時間が早くなります。
近年、電子機器の発達により、子供にスマートフォンやゲーム機を与えている家庭が多くなってきています。
就寝前のテレビやパソコン、スマートフォンの使用は睡眠に大きな影響をもたらします。画面から発せられるブルーライトを寝る前や夜間に浴びると、睡眠ホルモンといわれているメラトニンの分泌が抑制されます。
メラトニンは睡眠の質の向上や成長ホルモンの分泌を促すとても重要な役割を持っていて、分泌が抑制された場合、十分な疲労回復が見込めず、体にけだるさを残したまま1日を過ごさなくてはなりません。生活リズムにも影響を及ぼすようになりかねないので、最低でも寝る1時間前にはスマホなどの使用をやめさせるのが良いでしょう。
子供の成長が他の子に比べて早い、遅いは保護者としては気になるところ。生活リズムを整え、睡眠環境を整えることで子供の成長をサポートしていきましょう。
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