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バチッと来るだけじゃない?実は静電気が原因となっている体に及ぼす悪影響

コラム

物に触れたとき、急にバチっとくるとびっくりしますよね。衣服と衣服の間や毛布をかぶっている時、車から降りた時などに静電気の発生を体験したことのある方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな厄介な静電気にまつわるお話をしたいと思います。

静電気の仕組み

静電気というのは、プラスの電気とマイナスの電気のバランスが崩れている状態を指します。私たち人間をはじめ、あらゆるものはプラスとマイナスの電気を持っています。この2種類の電気を同じ数だけ持っている状態を中性な状態と呼び、中性のもの同士が触れても静電気が発生することはありません。

静電気の発生にはマイナスの電気を引き寄せる力の違いが関係していて、ものに触れて摩擦が起こった時、マイナスの電気は引き寄せる力が強い方に移動します。

こうしてプラスとマイナスのバランスが崩れるほどに静電気が帯電していき、私たちが普段体験している静電気発生の一歩手前の状態になるわけです。

素材ごとの帯電特性

マイナスの電気を引き寄せる力は素材によって異なります。以下の図は寝具で使用される素材ごとに帯電しやすい電気を示した帯電列と呼ばれるものです。こちらの並び順は環境によって上下するので、大まかにこんな感じなんだと思ってください。

右側に行くほどマイナスの電気を引き寄せる力が強いためマイナスに帯電やすく、逆に左に行くほどマイナスの電気を引き寄せる力が弱くプラスに帯電しやすい素材になっています。

プラスに帯電したものとマイナスに帯電したものが近づいたとき、マイナスに帯電した電気はバランスを戻すためにプラスに帯電したものに戻ろうとします。この時に起こる電気の移動が電気を放つ現象「放電」が起こった時に感じる痛みが静電気と呼ばれているものの正体なのです。プラスとマイナスの電気の量に差があるほど、強い放電が起きます。

人の肌は毛皮の位置にあたるので、ポリエステルやアクリル繊維との間で静電気を発生させやすくなっています。これらは毛布によく使われている素材なので、静電気が気になるという方は使われてる素材を考慮して選ぶようにしましょう。

静電気が起きやすい体質

静電気は乾燥する冬場などに発生しやすいです。水蒸気には電気を逃がす性質があるので、湿気は静電気対策に一役買っていると言えます。これは空気中の水分に限った話ではなく私たちの体の水分量も静電気の発生を左右します。

自分は他の人よりも静電気を発生させやすい静電気体質なのかも・・・と思ったことはありませんか?遺伝的な体質もあるかもしれませんが、もしかすると生活習慣が関係しているかもしれません

体の水分を保つ力

生活習慣が乱れると、体の防衛機能の低下が起こります。中でも水分の蒸発を防ぐ働きの低下は静電気発生の要因になります。肌の水分は、貯まった静電気を少しずつ放電しているので肌の保湿機能が高いほど静電気をあまり感じることはありませんが、水分が不足すると、乾燥肌になり電気を逃がす役割を果たしづらくなってしまいます。

特に冬は夏と比べて湿度が低く、のどの渇きを感じにくいため隠れ脱水と呼ばれる自覚のない脱水症状に陥っていることもあります。どの季節もマメな水分補給を忘れないようにしましょう。

体液の液性

人間の体液は弱アルカリ性に保たれています。人間の体は弱アルカリ性が健康な状態とされていますが、不規則な生活やストレスをため込んでいると、マイナスの電気を保つ力が低い酸性に傾き、帯電しやすい体質になってしまいます。

帯電しやすい体質は花粉やホコリなどを引き寄せるため、アレルギー症状がひどい場合、体液が酸性に傾いている影響で蓄積された静電気がアレルギー物質を引き寄せている可能性があるので、生活習慣の改善が症状の軽減につながるかもしれません。

また、ホコリの中に含まれるダニの死骸もアレルギー症状を引き起こす可能性がありますが、生きているダニにも目を向けなければなりません。帯電しやすい体質は生きているダニを引き寄せると言われており、マダニは宿主となる人間や動物が身体の表面に蓄積している静電気を利用して宿主に付着する、といった研究結果も発表されています。

静電気は放電だけではなく物を引き寄せる力も厄介なものです。静電気の発生しやすい素材の組み合わせを避け、規則正しい生活習慣を心がけましょう。

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