午後の眠気を防ぐ方法
体内時計と上手く付き合う
昼下がり、眠くて仕事がはかどらない…満腹になるまで食べすぎちゃったから?
実は、この眠気は食事によるものではありません。睡眠不足も原因として挙げられますが、これは体内時計による人間の体内に備わったサーカセミディアンリズム(12時間単位の体内時計)によるもので、睡眠不足や飲食に関係なく生じる生理現象だと考えられています。
サーカセミディアンリズム※1による眠気は1日に2回ピーク迎えます。それは「午前2時~4時頃」とその約12時間後の「14時~16時頃」の2回。1回目はほとんどが眠っている時間帯だと思いますが、2回目は大多数の方が活動している時間帯だと思います。
ヒトの睡眠・覚醒リズムには24時間周期、12時間周期、そして1.5時間(90分)周期の3つの整体リズムが関与していると考えられている。24時間周期のリズムはサーカディアンリズムである。12時間周期のリズムは特にサーカセミディアンリズムと呼ばれ、午後の強い眠気や居眠りの発生に関与するものとして注目されている。
JSTAGE – ウルトラディアンリズムの研究より
では、午後の仕事を能率よくするためには、どうすればいいのか?オススメは仮眠を取ることです。潔く仮眠を取った方が、やる気も集中力もみなぎるというもの。ただし夕方など遅い時間帯や20分以上の仮眠は、体内時計のリズムが乱れる原因に。通常は15分~20分、高齢の方なら30分くらいを目安にしましょう。
横になるのが難しい場合は、椅子に座って15分間目を閉じるだけでも。15分確保するのが難しければ、もっと短くても構いません。自分では寝入った感覚がなくても、脳波を調べると眠っていることは多々あります。視界からの情報を遮断するだけでも、十分脳の休息になるのです。
また、仮眠前にはコーヒーでカフェインを注入しましょう。「寝る前にコーヒーを飲む」睡眠にとってよくないように思えるかもしれません。しかし、ちょっとした仮眠の前であればコーヒーはむしろプラスに働きます。カフェインの覚醒効果が出るまでには20分ほどかかります。ちょうど仮眠から目覚めたころにカフェインの覚醒作用が効き始めるというわけです。これを利用して仮眠前にコーヒーを飲んでおくと、寝すぎを防止でき、シャキッとした状態で仕事に臨むことが出来ます。
仮眠が難しい場合、食事内容をコントロールすることでも、眠気を防げます。炭水化物を多くとると、強い眠気を引き起こしやすくするので避けましょう。炭水化物に含まれる糖質は、血糖値を急激に上げる働きをします。すると血糖値を下げようとして、膵臓からインスリンが分泌されます。この血糖値の乱高下が「集中力の低下」や「眠気」を引き起こすのです。ご飯の量が多い丼物、おにぎりやカレーライスより、サラダや汁物もセットになった定食がオススメです。
また、食べる順番にも注意が必要です。まずは、食物繊維が豊富なサラダや煮物の副菜を食べ、次にたんぱく質中心のメインのおかず、そしてご飯やパンなどの炭水化物の順に食べていきましょう。同じメニューでも食べる順番に気を付けるだけで、血糖値の上昇をゆるやかにできます。
それでも、じっとしていると眠気に襲われるというあなた。デスクワークでどうしても眠くなったら資料を手渡しに行く、階段を上がるなど、とにかく動きましょう。意図的に、電話や相談事の時間に充てるのもオススメです。
決まった時間に仮眠を習慣化すると、体内時計も安定し、仕事の能率アップにもつながるでしょう。
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