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なぜ寝ている間に布団から逃走するの?寝相と上にずり上がる現象による布団脱出の原因と対策

快眠のヒント

あなたは「寒いから布団被って寝てたのに、布団どこいった?」「眠りに就く前は普通に寝てたのに、なんで布団の上端にいるの?」といった不思議な現象に出会ったことはありませんか?

こういった現象は、主に寝相の悪さやベッドでの「ずり上がり」が原因で起こり、悩まされている人も少なくありません。

寝相の悪さやこの不思議な「上へとずり上がる」現象の背景には、実はいくつかの原因があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

寝相が悪くなる原因

寝相が悪くなる一般的な原因としては次のようなものが挙げられます。

  • ストレスや不安
  • 睡眠環境
  • 運動不足
  • 飲酒
  • 過食
  • 夜間の騒音、ノイズ
  • 不規則な睡眠スケジュール

ストレスや不安

仕事や家事、勉強など、精神的な負担が高いと夜間に体が不安定になりやすく、寝相が悪くなることがあります。

趣味やストレッチなどストレスを軽減させるような方法はもちろん、就寝前にリラックス効果のあるハーブティーを飲むなど、心も体も落ち着かせてから寝ることもオススメです。

睡眠環境

体に合わないマットレスや枕、部屋の温度が高すぎるまたは低すぎるなど、寝室の環境が不快であると、寝相の悪さの原因になります。

無意識で安定した寝姿勢を探しているうちに、体の向きや位置が変わっていることがあるので、自分にあった寝具を見つけて睡眠環境を整えましょう。

運動不足

日中の活動量が少ないと体のエネルギーが消費されず、夜間頻繁に寝返りを打つなどして寝相が悪くなることがあります。

就寝の3時間ほど前に適度な運動を行うことで、エネルギーが消費されることに加えて寝つきが良くなり、深い睡眠状態を作り出すことができます。これは脳の温度(脳温)に関係があり、脳温の低下が眠気を引き起こしやすくするためです。

睡眠時には脳も休息をとるために脳温が下がっていきます。運動によって脳温が上がっている状態で横になると、温度の変化量が普段よりも多く、よりぐっすりと眠れるようになります。

ただ運動すればよいというわけではなく、習慣的に行うことが快眠への近道です。激しい運動は体が目覚めてしまい逆効果になるので、継続しやすいランニングのような運動がオススメです。

飲酒

就寝前のアルコールの摂取は、睡眠中の不快感を引き起こし、寝相を悪くする原因にも。

過度の飲酒は舌を支える筋肉を緩ませてしまうため気道が狭くなり、取り込まれる酸素の量も減ってしまうので、十分な酸素が体に回らずに脳が酸欠状態になってしまいます。その結果、苦しさから寝相が悪くなることもあるようです。

また同時に、気道が狭くなると鼾(いびき)を引き起こしやすくなるため、一緒に寝ているパートナーへの騒音による睡眠妨害の併発も危惧されます。

さらに、アルコールには血流を良くする作用があり、鼻の血管が腫れて鼻づまりを起こす原因にもなるといった様々な弊害を引き起こしかねないため、就寝前のお酒は控えるのが良いでしょう。

過食

活動量に見合っていない食事量、夜中の間食などは睡眠に影響を与えます。体に余ったエネルギーは寝相を悪くするほかに、使いきれなかったエネルギーが脂肪になり、それが首回りに蓄積して気道の圧迫が起こり二次的に睡眠障害を引き起こすこともあるようです。

また、食事直後の就寝は消化器官の活動による体温増加の影響で質の低い睡眠になりがちです。

消化器官は食べ物が取り込まれれば寝ていようが活動を続けます。脳は横になっていれば徐々に温度が下がっていきますが、消化器官は消化が終わるまで自然に体温を下げることはできないため、体を十分に休められない状態となってしまいます。

体温上昇による影響だけでなく、胃の活動による腹痛や胃食道逆流症による胸やけも寝相の悪さに繋がるため、食事は少なくとも就寝前の2時間前までに済ませておきましょう。

夜間の騒音、ノイズ

環境音やパートナーのいびきなど、外部の騒音が睡眠を妨げ、寝相を悪くすることがあります。自身は気にせずに寝られているつもりでも、知らないうちにストレスが少しずつ蓄積して眠りに影響することも。

いびき対策効果が期待される枕や寝姿勢、ひどい場合にはいびきの専門家に相談するなど、解決が可能であれば早めに対応するのに越したことは無いでしょう。

不規則な睡眠スケジュール

夜遅くまで起きている、起きる時間が日によってバラバラなどの生活リズムの乱れは、睡眠の質を下げ、寝相の悪化を引き起こす原因となります。毎日決まった時間に食事や睡眠を摂ったり、適度な運動など意識しながら生活することが寝相の悪さの改善に繋がります。

上にずり上がる原因

寝ている間に上へ上へとずり上がっていってしまうという方も多いようですが、その原因としては次のようなものが考えられます。

  • 寝苦しいから
  • 足が寝冷えしている
  • 暑い
  • 照明器具などの明るさ
  • 深層心理

寝苦しいから

私たちの体は、寝苦しく快適な睡眠を得られない時、自然と快適な位置を探そうとする動きがあり、そのうちに上へと移動してしまう場合が多いようです。

例えば、1年を通して羽毛布団を使っている場合、羽毛に皮脂や汗などの汚れの蓄積によって、放湿性が悪くなり布団が本来よりも重たくなっていることがあります。そうなると寝苦しく感じることが多くなり、ずり上がりに繋がりやすくなるため、寝具のケアを忘れずに行うことで睡眠環境の改善が期待できます。

布団はもともと重さを感じやすい寝具なので、毛布やタオルケットを使うのもオススメです。

足が寝冷えしている

足が冷えると、人は無意識のうちに暖かさを求めて、足が布団に収まるよう上へ上へと移動します。すると肩が出てしまい今度は肩を温めるために布団を引き上げます。

このような動作の繰り返しにより、気が付けばベッドの上端にまで移動していることがあります。

暑い

人は暑いと涼しい場所を求めて頻繁に寝返りを打ち、徐々に上方へと移動してしまっていることも多いようです。

ベッドの配置が壁際であるため布団を横に蹴飛ばすこともできず、体が逃げ場を求めた結果、上にずり上がっていたというケースもあります。そのため布団やベッドの配置を変えることでずり上がりを軽減できるかもしれません。

照明器具などの明るさ

暗すぎる部屋が苦手だったり夜中にお手洗いに行きたくなったときに、フットライトや廊下などの電気が明るすぎると、無意識のうちに明るさから逃れるために上にあがってしまうというのも原因のひとつです。

照明器具を直接当たらないようにしたり、明るさを調整するだけではなく、寝落ちてパソコンやテレビをつけたままにせず電源も忘れずに落としましょう。

深層心理が原因の場合も

睡眠中は潜在意識の世界」と言われるように、睡眠中の動きもまた、深層心理や潜在意識と関連がある場合が多いそうです。感情や心の奥深い部分を反映してそれがずり上がるという動きにつながっているのかもしれません。

まとめ

寝相の悪さも、寝ながら上へとずり上がってしまうのも、浅い眠りのレム睡眠の時によく起こる現象です。

睡眠が浅い、ストレスを抱えている、または寝具が体に合っていない場合、人はよく寝返りを打ち、結果として寝相が乱れがちになります。これに対処するためには、寝室の温度や環境、使用しているマットレスや枕など寝具の見直しも検討してみると良いかもしれません。

また、寝る前にストレッチをして、心身共にリラックスするのも効果的です。

寝る前にストレッチをすると、体がリラックスし心も落ち着きます。筋肉の緊張が和らぎ血流が改善されるため、より深い睡眠を促進し寝苦しさを軽減させる効果も。

この習慣により、夜中に無意識に起こる寝相の乱れや上にずり上がる現象も減少する可能性し、より良い睡眠で朝まで快適に過ごすことが期待できます。

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寝る前の簡単ストレッチで入眠環境を整え、心地よい睡眠を目指しましょう!

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