熟睡ラボ

安眠のための温湿度環境とは?

睡眠環境
エアコン操作イメージ

頭寒足熱で睡眠の質UP

睡眠の質を低下させない室温範囲として、夏季で24~28℃、冬季で13~21℃という目安があります。

”夏の暑い日に汗をかく”、”寒くて震える”など、こうした体の反応は「自律性体温調節」と呼ばれます。私たちの体は無意識に体温を調整しているのです。この「自律性体温調節」は、日中の活動時に比べて睡眠中、特にレム睡眠中に低下します。したがって、寝る前の段階で、寝床内の温湿度環境をできるだけ速やかに睡眠に適した条件に安定させる必要があります。夏季には、昼間の太陽光の熱が壁や天井にこもっているので、就寝1時間前くらいから、エアコンを25℃程度に設定し、寝室を冷やしておきましょう。

湿度が高いと発汗による体温調整機能が低下します。それらを防ぐためには、除湿機器を補助的に利用することや扇風機などで気流を強化することが室温を下げ過ぎないために有効です。室温が高い場合には、足元方向から送風すると四肢の放熱を促進します。

人は頭からの熱が体全体の5割から7割と言われています。頭を冷やすことによりメラトニンの分泌が促進され熟睡しやすくなります。いわゆる頭寒足熱です。例えば、夏季では冷却枕などを利用して頭部皮膚温を低下させること。

冬季においては、就寝前に寝具熱を予熱し就寝時に加温を停止すること、湯たんぽなど温度がゆっくり低下していく器具を足元付近に配置することもオススメです。エアコン利用で湿度が下がる傾向にあるので、加湿器を上手に利用しましょう。

※寝具内を加温する場合には、就寝中の深部体温低下を妨げないようにするため、就寝後温度が定常状態に達した後には温度を上げない注意が必要です。

また、掛け寝具の重ねすぎにも注意が必要です。実は掛けているものだけで寒さに対処するのは難しいです。しかも、枚数の重みで寝返りが打ちにくいというデメリットも。毛布は上に重ねるよりシーツの上に敷いた方が効果的です。熱は下に逃げていくもの。毛布は、下に敷いてその熱をつかまえた方が効果的に保温力を高められます。

エアコン・加湿器・湯たんぽなどの機器と寝具を上手に使って安眠環境を整えましょう。

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