二度寝は太る!?危険な誘惑があるのを知ってますか?

二度寝の代償
夏の寝苦しさも冬の朝の冷え込みもないこの時期は睡眠には最適のシーズンです。深い眠りで熟睡していると心地よさに誘われて、もう少しだけなら、とついつい二度寝三度寝してしまいたくなりますよね。けれど、この二度寝三度寝が肥満の原因になることを知ってますか?
二度寝をする多くの場合、アラームが鳴って一度目が覚めた状態です。このとき時間を確認して、起きるか二度寝するか、二度寝するなら何時までなら大丈夫だろうか?と脳は判断する作業を行っています。スヌーズ機能によって短時間に何度も寝て起きて、を繰り返すと浅い眠りの時間が長引くだけで疲労回復はできずに脳はどんどん疲れを溜め込んでしまいます。
十分に疲労回復が行われずに日中の活動を行うことになり、思考能力や判断力が低下します。さらに、毎日これを繰り返すことによって脳はアラーム音に反応しなくなり、習慣化してしまいます。二度寝は疲れやすい上に、日中の活動に悪影響を及ぼしてしまい、習慣化することで体にとって様々なデメリットがあります。
肥満のリスク
人間の体は起床後の活動に備えて、朝にコルチゾールというホルモンが多く分泌され、自然に血糖値が上がる仕組みになっています。本来、起きて日中の活動をするときのエネルギーによって血糖値は下がりますが、二度寝をすることで血糖値は上がったままの状態になります。これは食事をしてすぐ眠るのと同じことになります。
二度寝をして浅い眠りが増えると成長ホルモンの分泌が不十分になって、代謝が落ちるので糖質が十分に分解されずに脂肪として蓄積されてしまいます。
うつ病の可能性も
二度寝が習慣化して2週間ほどでコルチゾールは減少します。コルチゾールは血糖値の上昇のほかにストレスを中和する働きもあるため、分泌量が減ることでストレスは蓄積されていき、気力の低下によってうつ病のリスクも上がってしまいます。
認知症のリスク
生活上のさまざまなストレスやうつ状態が、認知機能に影響を与えるといわれていますが、米ボルチモアの国立老化研究所が行った実験によると、朝のコルチゾールは高め、夕方は低めに保つことが認知症の発症リスクを抑制することが分かりました。二度寝をすることで疲労回復が遅れるだけでなく、認知症のリスクも高まってしまうのです。
夕方の唾液腺コルチゾールの高い高齢者は、認知機能検査で記憶力が低下し、思考処理速度が低い傾向が認められた。一方、朝の唾液腺コルチゾールの高い高齢者は、脳の容積が保たれて認知機能検査では思考処理速度が速い傾向が示された。朝のコルチゾールは基礎分泌能力、夕方のコルチゾールは日常生活のストレスを反映しているためと考察する。
休日は二度寝よりも朝寝坊が効果的
ずるずると浅い眠りを繰り返すよりも、休日は平日より遅い時間にアラームを設定して、深い睡眠を取ることで睡眠不足を解消しましょう。ただし、体内時計が狂ってしまうので昼過ぎまで寝るようなことは避けましょう。
日中はアクティブに過ごし、夜はしっかりと寝ることで睡眠の質を向上して二度寝を防ぎ、心も体もスッキリ軽やかな毎日を送りたいものですね。