熟睡ラボ

快眠のための寝室作り

睡眠環境
快眠のための寝室イメージ

快眠のための寝室イメージ

質の高い睡眠には、快適な環境が必要です。寝室作りには3つのポイントがあります。

①空気

寝室の空気は意外と汚れています。寝具や衣類からは綿ぼこりが出ていますし、花粉やPM2.5など、外気から入ってくる汚れもたまりがちです。また高温多湿を好むダニは、布団やマットレス、枕に多く生息し、ダニの死骸や糞を吸い込むことでアレルギー症状を起こしやすくなります。さらにいえば、寝室は北向きであることが多いので、カビも生えやすい環境です。空気が汚れていると、呼吸が浅くなります。呼吸が浅くなると酸素を取り込む量が減り、全身に酸素が行き渡らなくなるため疲れが取れにくくなり、睡眠の質の低下につながるのです。

デンマーク工科大学は、室内の二酸化炭素量を減らすだけで睡眠の質が高まったという実験結果を報告しています。この報告によれば、翌朝の気分もよくなり、日中の眠気も減って集中力もアップしたとか。朝晩は窓を開けて換気を行いましょう。空気の入口と出口を意識するのがポイントです。

②空間

寝室は『寝るだけ』の場所にして、寝るため以外のモノは置かず、寝る前は脳に刺激を与えないことが快眠にとって大切です。

  • 寝室で仕事や勉強、読書はしない。
  • 家具はベッドだけ。テレビや本棚を置かない。
  • ポスターやカレンダーも貼らない。(文字や情報があると自然に脳は反応してしまい、興奮してしまうことがあるからです。)

寝る前のスマホも要注意です。目から入ったブルーライトが脳に働き、「朝だ」と間違った信号を送ってしまいます。

③光

照明はすべて消しましょう。豆電球程度の明るさであっても、睡眠に悪影響を与えます。奈良県立医科大学の研究で、3ルクス以上(中央値は約9ルクス=豆電球程度)の明るさで眠っていた人は、ほぼ真っ暗な状態(3ルクス未満)で眠っていた人と比べて、<b>肥満の割合が1.9倍多かった</b>と報告されています。光刺激で睡眠が浅くなり、食欲ホルモンが増えてしまったためと推察されています。中性脂肪やコレステロール値が上昇する「脂質異常症」や「動脈硬化」になりやすいことも判明しているので、照明はできるだけ暗くしてください。エアコンや加湿器の運転ランプが気になるときは、テープを貼って隠しましょう。

ただし、真っ暗なままでは寝起きが悪くなります。瞼を閉じていても脳は光を感知するので、部屋は徐々に明るくなったほうが自然な目覚めを迎えられるので、下記の点を意識して光量を調整するといいですよ。

  • 遮光カーテンや雨戸は避けて、真っ暗にはしない。
  • 電気はすべて消し、外の光がうっすら入る程度にカーテンを使う。
  • 朝起きたら寝室のカーテンを開けて朝日を浴びる。

空気・空間・光の3つのポイントから寝室を見直し、今日から快眠ライフを送りましょう!

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